法外な地盤改良工事費請求
2010年 長崎県諫早市 自宅新築工事(セルコホーム長崎県央)
自宅新築工事を請け負う承諾をした後に、突然、何の説明もせず、とにかく地盤改良工事を実施していただかないと新築工事を施工しない。と通告する、ある企業のお話しです。
経緯
2010年2月5日
自宅新築工事費用の上限金額決定。
セルコホーム長崎県央(高瀬建設(株))より、上限金額の範囲内での建設を承諾したとの連絡がありました。
2010年4月2日
配置図・平面図・立面図、見積書、パンフレット、工事請負契約書の提示を受けました。
2010年4月24日
見積書・工事請負契約書・工事請負約款・完成保証約款についての質問事項を、セルコホーム長崎県央へ渡し、回答をお願いしました。
2010年6月15日
工事請負契約書に関する質問の回答が提示されました。
2010年6月26日
地鎮祭の実施。
2010年7月2日
セルコホーム長崎県央の営業から、土地の地耐力調査の結果、地盤改良で410万円かかるとの電話連絡があり、
地耐力調査のデータを質問しましたら、「後程確認します。」と話されました。
2010年7月5日
地盤調査報告書の速報データが届きました。
しかし、データについての説明が一切ありません。地盤改良費用の見積もり書が届いていませんでした。→7月6日に届きましたが、詳細見積もりは取り寄せ中との回答。
2010年7月15日
「地盤補強工事をしないと、工事が進められない。材料の発注をストップした」と、セルコホーム長崎県央の二級建築士から連絡がありました。
2010年7月23日
突然、地盤改良工事のスーパージオ工法の見積もり金額書、合計2,824,500円が届きました。
工法及び金額についての説明は一切ありませんでした。
2010年7月24日
こちらから電話でセルコホーム長崎県央へ説明を求めましたが、話していることに一貫性がありません。
あろうことか、新築工事を引き受けたのは、「あの時は仕事が無かったら引き受けた。」と二級建築士が横柄な態度で話されました。
2010年7月26日
地耐力調査データの説明を一度もしていただいていないので、質問をしましたが、「自分が見積もりをしていないのでわからない。」と話す二級建築士。→同日に見積書が二種類、メールで届きました。
ひとつは2,824,500円、もうひとつは1,617,000円。
金額及びデータについての説明は一切ありません。さらには「地盤補強をしないと施行しません。」との通告がありました。
2010年7月31日
地盤改良費用の見積もり金額が1,537,200円との連絡がありましたが、積算と計算根拠が不明でした。
この時点においても、地盤調査報告書に記載されているデータの説明を求めましたが、一切回答していただけませんでした。
2010年8月6日
『地盤調査データ結果から、どのようにして地盤改良工法が導き出されたのか、その根拠を正しくご説明願います。
質問の主旨は、当初からお訊ねしていることですので、早急にご回答いただきますよう、よろしくお願いします。』
と、セルコホーム長崎県央へ連絡をしました。
2010年8月7日
こちらで自宅新築工事予定地の、近隣の家屋の地盤の調査を行い、その調査結果を基にセルコホーム長崎県央側へ説明を求めたところ、
上部組織の高瀬建設(株)から「自宅新築工事の廻りの家屋は布基礎かベタ基礎であり、深く掘ってはいません。もっと値段の安い工法を提示します。」という回答をいただきました。
2010年8月20日
地盤改良費用の見積もり金額が1,481,550円との連絡がありましたが、依然、積算と計算根拠は不明のままでした。
2010年8月21日
双方での打ち合わせ中において上部組織である高瀬建設(株)の1級建築士から、「地盤改良の必要はなく、通常の布基礎あるいはベタ基礎で大丈夫。」との見解がでました。
2010年8月22日
ところが当初の自宅新築工事の設計から、施主に無断で変更されている箇所を発見したため、そのことを指摘し是正していただくように連絡しました。
セルコホーム長崎県央からは「予算をオーバーしているため、検討しますので、しばらく待ってほしい。」との連絡がありました。
2010年8月30日
しかし突然、上部組織の高瀬建設(株)から「私どもだけでは、対応できません。続けていくことができません。弁護士に任せてあるので、お話しすることはありません。契約を解除させていただきます。」との電話連絡が入りました。
最後まで、地耐力調査データの説明と、見積もり金額の説明はありませんでした。
地耐力調査を実施したのは、ジャパンホームシールドという会社ですが、実際はジャパンホームシールドと提携している、長崎県の会社が行ったものです。
それも大雨の翌日に実施していて、地耐力調査機器のスウェーデン式サウンディング試験の機械点検については、今まで何も点検はしていないことがわかりました。(計測誤差の範囲もわかっていません。)
地盤改良費用も、当初7月2日に電話連絡での410万円、そして、7月23日提示の約282万円。7月27日に約160万円の提示。
質問を重ねるたびに金額が低下していくことに対しての、誠意ある回答もありませんでしたが、突然契約解除の連絡が入ったのです。
このような、不誠実極まりない建設会社が長崎県に存在するのです。
結局、別の建設会社に依頼すると、予想通り「地盤改良は必要ありません。」という結果が出て、予算範囲内で新築工事を無事終えることができました。
その後、セルコホーム長崎県央の存在は無くなっています。